病から復帰も苦悩の1年の果てに――田上奏大が“リセット”したこと
これほどまでに山あり谷ありのプロ野球選手人生を送っている選手は、他に見たことがありません。
履正社高校から2020年ドラフト5位でホークスに入団した田上奏大投手は、高卒1年目オフの11月下旬という時期によもやの“戦力外通告”で育成再契約。それでも2年目はウエスタン・リーグで開幕投手に抜てきされるなど早々にアピールすると支配下復帰を果たして、2022年4月12日のロッテ戦(長崎)で球団10年ぶりの10代先発投手という肩書付きで1軍デビューを飾りました。
「背中の骨が溶ける」突然襲った病
しかし4年目だった昨年の春、病に襲われました。病名は「ランゲルハンス細胞組織球症」。発症率は成人で100万人に1人とされる希少な病で「背中の骨が溶けているような症状だった」と言います。治療法は確立されていないとのことですが、約半年の保存療法を経て昨年10月には3軍練習試合でマウンドに立てるまでにこぎつけました。
「奇跡だと思いました。去年の12月に病院で『ほぼ完治ではないか』と言ってもらえました。何をもって完治とするかはありますが、画像を見ても溶けた部分の骨は埋まっていました」
昨年オフに2度目の“戦力外通告”を受けて再度育成選手からの再出発となりましたが、5年目となる2025年こそはまた山を登っていくようなシーズンになるのだと前向きな気持ちで臨んでいました。
だがしかし、田上投手は5年目のシーズンをこんな短い言葉で振り返ったのです。
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